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- 海上の森
-
【2006/10/12(木)】
[お出掛け]
※蛇の写真が出てきますので、嫌いな方はご注意下さい。
海上の森へハイキングに行って来ました。
最近は子供達と1日遊んであげる事があまり出来なかったこともあり、子供達も随分と欲求不満が溜まっていたようです。
前日、些細な事でケンカをしはじめた二人。妻がいつまでも仲直りせずに愚図っているのを叱ったところ、最近稀に見るような大泣きだったようで・・・。
と、いうことで、急遽小学校はお休みにさせ、天気も良いということから久しぶりに家族揃ってハイキングへと出掛けた訳です(^-^;
ちなみに、娘達の通う小学校では、こうした家庭の都合で学校を休む事について大変融通が利きます。もちろん、娘達がまだ低学年であることも理由の一つでしょうが、子供の教育にとって家庭における親子の繋がりが如何に重要であるか承知しているのだと思います。私達のようにサービス業に従事していて土日祝日に休みが取れない家族とっては大変ありがたいことです。
正直、あれこれ規則に振り回された保育園時代よりもそうした家庭へのケアは充実しているように感じます。担任の先生方はどちらも嫌な顔一つしませんし、むしろそうした家庭行事を後押ししてくれる程ですから。
もう、本当に心より感謝しておりますです。ハイ(^-^)
さて、『愛・地球博』で一躍有名(?)になった『海上の森』。実は今まで一度も足を運んだ事がありませんでした。
噂には大変動植物相に富む素晴らしい場所だと聞いていたので楽しみにしていたのですが・・・。
今回は場所が近場ですし、万博で人も大勢訪れたことでしょうから案内の看板もそこそこあるだろうとあまり下調べをしていかなかったのですが、これがまずかったようです(^-^;
『海上の森』へは国道155号線を豊田方面から瀬戸方面へ向かい、山口町交差点で右折。その先2つ目の信号、Y字路を右の細い道に進みます。少し進んで小さな橋を渡った直後を左折し、数百メートル程行くと駐車場に着きます。この間、海上の森への看板は出ていません。
後から気づいたのですが、山口町手前の新しい交差点を右折しても良かったみたいです。案内の看板が出ていないのは不親切と言えば不親切ですが、『海上の森』自体、観光地化することを望んでいないということなのでしょう。
それなりに広い駐車場には平日だと言うのに20台近い車が止まっていました。やはり看板こそ出ていないものの訪れる人は結構多いのでしょうね。
駐車場に車を止めてデイバッグを背負い、幅員3メートル程のアスファルトの道を歩いていきます。
ハイキングの際、私はいつも15年以上愛用しているダナー社のダナーライトというトレッキングシューズを履くのですが、今回は普通のシューズで歩きました。結果的には十分だったのですが、舐めてますな(^-^;
写真の娘達が手にしているのは、夏前にリサイクルショップで手に入れたメーカー不詳のトレッキングポールです。1本500円と超格安でしたが、アンチショック機構も付き、機能的にも強度的にも不満はありません。製造は中国でメーカーはドイツらしいのですが、良い買い物をしました(^-^)
でも、結局今年の夏は川遊びには何度か出掛けたもののハイキングは行かなかったので、今まで使う機会がなかったんです。で、今回ようやくと思ったら、速攻で娘達に奪われました。お前らは必要ないちゅうに(笑)
四ツ沢という分岐を過ぎ、少し歩いていくと前方の笹薮から"ギーギー"という鳴き声が聞こえてきました。恐らく蛙だろうと声の主を探してみると、
「蛙が蛇にたべられてるぅー」
と妻の声。
どこどこ?と妻の指差す所を見てみれば、体長60cm程のヤマカガシがトノサマガエル(?)の後脚を咥えていました。
蛙はヤマカガシの好物とは言え少々獲物が大きかったようで、小川に掛かる急斜面という不安定な場所もあり、止めもさせず一進一退の攻防が続いていたようです。
「カエルさん、かわいそう・・・」
という娘達に蛇も食べ物を摂らなければ生きてはいけない事、蛙も他の昆虫などを餌として捕っていることを教えしばらく観察していましたが、決着がつきそうにも無かった為、その場を後にしました。
いやー、良いものを見せてもらいました。
ところで、この蛙、トノサマガエルだと思うのですが鳴き声からするとダルマガエル、あるいはナゴヤダルマガエルの可能性もあります。背中線を持つ事とお腹が白い事からほぼトノサマガエルで間違いないと思いますが・・・。
それにしても、海上の森は本当に小動物の宝庫ですね。哺乳類は1種を除き見ることは出来ませんでしたが、クヌギが多くドングリも沢山落ちている事からその存在が期待できます。イノシシと思われる足跡もいくつか見かけることが出来ました。
何より、昆虫と爬虫類は頻繁に見かけることが出来ました。トカゲ類はそれこそあっちこっちにいましたし、蛇もヤマカガシ2匹、シマヘビの幼蛇1匹、体長1.5m程のアオダイショウ1匹と短時間の内に遭遇する事が出来ました。マムシに遭わなかったのは幸いですが(^-^;
さて、蛇と蛙の戦いに別れを告げた後、『里山サテライト』の側にて小動物と遭遇。この日『海上の森』で出会った人間以外の哺乳類はこの2匹の猫だけでした。内1匹はアメリカンショートヘアーっぽい子猫で、本日の一番人気(笑)
日向ぼっこをしてまどろんでいる子猫は近づいても逃げもせず、犬猫大好きな妻になでなでしてもらっていました。
『海上の森』にはいくつかのコースがあるのですが、今回は里山サテライトから大正池方面へ向かうコースを選択しました。アスファルトの道はここで姿を消しますが、その後はずっと砂利道が続きます。アップダウンも少なく、ムチャクチャ気楽です。この気楽さが後の悪夢(?)へとつながるのですが・・・。
大正池は上高地にある大正池同様、立ち枯れの木が水面より突き出ており、突然開ける視界と相まって、なかなか幽玄な景色を醸し出してくれます。
ちょっとした砂浜があり、座って休憩を取っている方が数人いらっしゃいました。その後も歩きやすい道を進み、篠田池分岐へ。蛇や猫に時間を取られたものの、歩き出してから40分位しか経っていません。
これからどうするかと言う事になり、来た道を帰るのもつまらないので、ものみ台方面へ向かい、篠田池からの道と合流して駐車場へ戻るコースを行こうということになりました。
地図上では今歩いてきた道と距離的には殆ど変わらないことから安易に選んだのですが、この判断が過ちだったとはこの時は思いもしませんでした(笑)
篠田池分岐からものみ台へ篠田池分岐からものみ台へ向かう道は車止めが設置してあるものの、車が通れるだけの広さがあり、タイヤに踏み固められていない地面は今まで歩いてきた砂利道よりも余程歩きやすいものでした。
心地よい風に吹かれ木漏れ日の中を進むと、10分もしないうちにものみ台へ着きました。
ここで、ちょっと遅めのランチタイムに。
子供達に妻が作ったサンドイッチを与えている間に私達は珈琲の準備。サンドイッチを頬張った後はチョコレートと珈琲でブレイク。
ああ、幸せ(*^▽^*)
30分程の休憩をとった後、再び歩き出した私達。
『このペースなら結構早く駐車場に着きそうだな・・・』などと気楽に事を構えていたら、5分もせぬうちに幅が広く歩きやすい道は姿を消し、殆ど手入れもされていないような細く荒れた登山道に変わりました。
倒木が道に掛かっていたり、伸び放題の笹に藪漕ぎを強いられるような箇所が所々にある有様(^-^;
もっとも、それほど酷い登山道というわけでは無いですし、私と妻だけなら全く問題の無い程度ではあったのですが、あまりの激変ぶりと子供達が一緒ということで少々うろたえたのも事実です。
荒れた道もさることながら、一番困惑したのが距離感。篠田池分岐にあった看板とはえらい違いです。
頼りになるのは、ポツリポツリと立てられた『山火事注意』の看板にマジックで書かれた道標。消えかかっていたり、訂正してあったりと、なんとも心細いものですが、それでも随分と役に立ちました。
まあ、全て事前に調べておかなかった私が悪いんですけどね(;^_^A アセアセ・・・
こんなとき携帯のGPSが使えれば良いのですけど、以前使用していたauでは地図情報の不足から山の中では全くと言って良いほど役に立ちませんでした。せめて緯度経度でも分れば地図と照らし合わせて使えるものの、基地局からの電波が届かない場所ではGPSそのものが使えませんでしたからねぇ。今は違っているかも知れませんけど。
で、こういうときに役立つのは昔ながらの紙の地図と方位磁石を使用した位置確認な訳でして。
私が現在使用している(旧)VodafoneのV604SHはモーションコントロールセンサーを利用した簡易方位計がついているので、方位はそこそこ正確に知ることが出来ます。ただ、肝心の地図がインターネットで手に入れた簡易マップでは・・・話になりませんなあ。
等高線など書いてあるはずもなく、目印となるものはおろか尺度すらいい加減ですし(笑)
なお、こうした場合に取るべき正しき方法は、ハイ、『来た道を戻る』です。経験豊富な方には当たり前でも、意外と陥りやすい罠です。山菜取りなどで遭難する典型的なパターンですし。
で、今回、私はどうしたかというと、そのまま突き進んじゃいました(;^_^A アセアセ・・・
子供達が一緒だから本来なら確実な方法を取るべきなのですが、地形自体は行きの行程で頭に入っていましたし、いざとなったら子供達を二人背負って歩くのもやぶさかではなかったもので。
結局、行きの倍以上の時間が掛かったのですが、途中、とうとう子供達が愚図り始めて大変でした。体力的にはこの位全然余裕のはずですが、気分的にダメになっちゃうんですよね。特にめげやすいNちゃんが。ちなみに生まれつき女王様タイプのSちゃんは半切れ状態になってました(^-^;
で、結局途中からおんぶしたりして帰って来たのですが、この時にトレッキングポールが大活躍。後ろ手に両手で握っておんぶするとすっごく楽なんです。藪漕ぎでは地面を叩いてマムシ除けにも使えますし、目の前に掛かるクモの巣も簡単に払えます。もちろん、本来の使い方として滑りやすい下り坂でも威力を発揮しますし、大変役立ちました。いやー、こんなに便利なものとは思わなかったです。
さてさて、予定よりだいぶ時間が掛かったとは言え、無事に駐車場にたどり着いた私達。写真はメゲメゲの(振りをしている)Nちゃんと、ママにポテチをねだる子豚化したSちゃんです(笑)
いやいや、里山とはいえ、やっぱり舐めちゃいけませんなヾ(_ _。)ハンセイ…
ところで、『海上の森』にたいする感想ですが、最初の方にも書いた通り、生態系保護の観点からか、積極的に人を呼ぶつもりはないように感じられました。
今回の行程は海上の森の極々一部ですからそれをもって判断するのもおこがましいのですが、ハイキングというには車道を歩くだけでは物足りなく、登山道を歩くには子供達と一緒では少々不安があります。
その一方で、広く歩きやすい車道は自然観察という利用にはうってつけです。いずれにしても、都会からさほど遠くない所にこのような自然環境が残されているというのは恵まれていると言えます。願わくば、この先々も開発の手が入ることなく、このままの姿を保って欲しいと思います。
あ、ちなみに、私自身は開発そのものに対して何でもかんでも反対するわけではありません。その事業が多くの人々にとって有益であり、環境に対するインパクトを最小限に抑えるべく可能な限りの配慮を怠っていないのなら構わないと思っています。所詮、人の活動はどんなものであれエゴにすぎませんから。環境保護も環境破壊も土俵は同じです。
さてと、今度はちゃーんと下調べをして、他のコースも行ってみようっと。
・・・でも、今回の一件で子供達が嫌がったらどうしよう(;^_^A アセアセ・・・
最終更新日:2006/10/16(月) 06:13:19
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