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マスターの独り言
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- 焙煎機のモーター交換
-
【2011/02/05(土)】
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焙煎機のモーターがついに壊れてしまいました。
先日、焙煎を始める前に余熱をしていたところ「キィーーー」と、耳をつんざくような異音がしはじめたのです。
以前からモーターの回転する音が少しずつ大きくなってきていると感じていましたが、とうとう寿命を迎えたようです。
何とかごまかして使えないかとモーターを外して分解してみましたが、モーターハウジング内のベアリングが逝っているようで、
ベアリングロックからモーターの軸とメタルが摩擦で焼けて異音発生となったようです。
※異音の発生はベアリングではありませんでした(下記参照)さすがに修理は無理と諦め、いつもお世話になっている協立さんに連絡をし、モーターの手配をして貰えるようお願いしました。
一両日程でFuji Royalから送られてきたモーター(写真)の交換は30分も掛からずに済みました。ただ、端子を接続するためにはモーターにアクセスする為の箇所とは別のパネルを開ける必要があるのですが、焙煎機とサイクロンの設置場所の関係からこれがなかなか面倒なのです。
そこで、元々ついていたコードを切断し、新たにギボシを取り付けました。
これで再びモーターをメンテナンスする必要が生じても、オペレーション側のパネルを外さなくて済むため少しは楽にできます。
私が使用している焙煎機はFuji Royalの5kg釜で1997年製造ですから、かれこれ15年近く使用していることになります。
焙煎機の構造自体は単純なものですからドラムのベアリングなどのグリースアップを行っていればそうそう壊れるものでもありませんが、このドラムを回すモーターがネックのようで、ネットで調べてもやはりこの故障が多いようです。
まあ、今までトラブルらしきトラブルも無く働いてくれましたから、さすがにモーターは寿命でしょうかねぇ。
新しいモーターに換えた焙煎機は驚く程静かで、やはり少しずつ劣化が進行していたのだと分かりました。
『最近、焙煎機の音がうるさいなぁ・・・。』
と感じるようになったら注意が必要ですね。
さてと、溜まっている焙煎を頑張らなくちゃ。
2011年2月6日追記
当初、異音の発生原因は壊れて回転しなくなったボールベアリングとモーター軸の摩擦で起こっているものと思っていましたが、ちょっと疑問に思うところがあり、どうせ捨てるのならとモーターハウジングを分解してみました。
下から時計回りに
「回転子」「リアカバー」「モーター本体」ハウジングの4つのネジを外し、ハンマーでリアカバーを少しずつ叩き、ようやくモーターの回転子が取り出せました。
東芝製の単相モートルで減速ギア付きの恐らくは汎用品です。カーボンブラシの無いブラシレスモーターですね。
回転子のリアベアリング(写真右側に付いている物)とリアカバーが分離できなくて苦労しましたが、これもリアカバーの縁に木片を当てて根気よくハンマーで叩き、何とか取り外す事ができました。
さて、ベアリングをチェックしてみましたが特に壊れている様子はなく、軽い力で回ります。一見したところ異常は見当たりません。
ベアリングに力を加えて回してみたところ、リアベアリングがごく僅かにがたついているようで、微かに「コリ」という感触がありますが、回転するのにさほど支障があるとは思えません。
どうやら予想は外れていたようです。
『異音の発生箇所はどこ?』と見ていくと、回転子の後方に全周に渡るスリキズが見受けられました。
回転子どうやら異音の発生箇所はここのようです。
回転子とモーターカバーの電磁石の隙間は極僅かですので、恐らくはリアベアリングの微かなガタつきから回転子が振れ、電磁石と接触してあの甲高い異音が発生したのでしょう。
このモーターに使われているベアリングも汎用品でしょうから、ホームセンターなどで同型のものを購入し取り替えればまだ使用できそうです。
まあ、私の場合は新品を購入してしまいましたし、ベアリングを取り外す為のプーラーも持っていませんから諦めましたが。
ベアリングのガタつきは本当に僅かなもので、車のホイールベアリングのように高負荷が掛かるわけではありませんから、グリースアップすればまだ使えそうな気がします。
そこで、ベアリングにGRP(NNL690)※という特殊なオイルを添加し、ガタつきを抑えるためにモリブデン入りの粘性の高いグリースを塗布して再度組み立てました。
分解の時とは違って組み立てはあっさりです。
こうしてメンテナンスしたモーターを取り付けて試運転したところ、全く問題なく動きました(汗)
異音の発生もありません。
ベアリングを交換しているわけではないので完治とは言えないでしょうが、延命処置にはなったようですね…。アレアレ…。
まあ、新品買っちゃったし…。予備として取っておこうっと。
汎用ベアリングの値段なんて2〜3000円もしませんから、もし、私の場合と同じような症状でベアリングプーラーをお持ちなら、自分で交換することで数万円節約出来ますよ〜。
参考までに。
※おまけ
GRP(NNL690、NNL807α)というのは金属表面に共晶膜を作るとされている潤滑材なのですが、これの性能が半端ない!! のです。
境界潤滑に関して言えば、おなじみのCRC 5-56やWD-40などは比較対象にもならない程の性能を発揮します。
十数年前の話になりますが、当時私が使用していた焙煎機のドラムにはボールベアリングでは無くメタルベアリングが使用されていました。
ドラムの軸をメタルベアリングで挟んでいるだけの構造でしたから、数年の使用でメタルが剥げて地金が出てしまい、「キーキー」と異音を発生するようになってしまったのです。
メタルベアリングを潤滑しようにもドラム内部に侵入してしまうためオイルやグリースをタップリと塗布する事も出来ず、色んなオイルやグリース(テフロン、モリブデン等々)をごく少量だけ付けて馴染ませ、余分を拭きとって使用してみましたが、長いもので3日、殆が1日も持たずに異音が発生していました。
まあ、素直にメタルベアリングを交換すれば良かったのですがね。
そんな中、たまたま手に入れたGRP入りのオイルを試したところ、なんと、半年以上も異音を発生すること無く使用できたのです。最初に数滴たらして馴染ませ、メタルを外して余分を拭きとっただけですよ?
いやー、この時は本当にびっくりしました。世の中、こんな嘘みたいな物があるのだな、と。
もちろん、どんな場合でも効果を発揮する訳ではありませんが、金属同士が触れ合う場所での境界潤滑にはおいては絶大と言っても過言では無いでしょう。
この件があって後、私はGRPの信奉者(笑)になったのですが、5〜6年ほど前にリサイクルショップで叩き売りされているのを見つけて買い占めて以来、残念なことにホームセンターなどでGRP入りの潤滑スプレーを見かけることが無くなってしまいました。
買い占めた在庫も残り少なくなってきてますし、無くなったらネットで注文するしかないのですかねぇ。
世の中、良いものが売れるとは限りませんが、このスプレーなんかもその一端でしょうか。
もっとも、『ミラクルつる兵衛』ってネーミングは無いでしょう。
ねぇ、イワタニさん。
最終更新日:2011/02/06(日) 04:29:17
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