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[起立性調節障害]
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マスターの独り言
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【2010/02/17(水)】
[起立性調節障害]
起立性調節障害
小学4年生の双子の娘の内、姉のSちゃんが【起立性調節障害】を患ってしまったようです。
起立性調節障害(あるいは起立性低血圧症)とは、低血圧を従う自律神経失調症の一つで、特に思春期の女性に多い病気とされています。
「朝起きれないが午後になると元気が出てくる」
「ちょっと体を動かすとすぐに疲れる」
「頭痛や吐き気の他、不快な症状を訴える」などの特徴があるようです。
ひとえに低血圧といっても、私の義母や義妹のように「生きているのが不思議」と医者に言われるほど血圧が低くても早起きも苦にならず普通に生活にしている方もたくさんいます。
そうした言ってみれば慢性的な低血圧と起立性調節障害の大きな違いは、文字通り、起床時や座っている状態から立ち上がる際などに著しく血圧が下がる事にあります。
本来健康的な状態であれば、身体を起こしたり立ち上がったりした際など、重力によって血液が下がってしまうような時でも自律神経が血圧をコントロールして脳内の血流が低下しないようにしてくれるのですが、こうした調節が上手く働かなくなってしまうわけです。症状が酷い場合は、起立させておくとすぐに脳貧血を起こして失神してしまう事もあるそうです。
Sちゃんの場合はさほど重症とは言えないのですが、それでも酷いときは布団から身体を起こすことはおろか、まるで半ば気を失っているかのようにまともにしゃべることもできなくなっていました。本人曰く、話すことすらしんどいそうです。
当然の事ながらこんな状態では学校に行くこともままならず、まあ、言ってみれば不登校児になってしまったわけです(^-^;
ズル休み?それとも・・・。
さて、この起立性調節障害ですが、厄介なのが初めはただのズル休みのように思えてしまう事です。
Sちゃんの場合も、以前は起こすのに苦労していたものの気分的なものだろうとなんとか登校させていたのですが、日毎症状が酷くなり、とうとうまともに登校することができなくなりました。
こうなると親の方もどうしたらよいのか困惑するばかり。朝、無理やり抱き起こしてみてもぐったりしたままの姿を見れば、さすがにここまで酷いと単なるズル休みでは無く、もしや脳に障害があるか鬱病などではありやしないかと不安になってしまいます。
そこで私たちの場合、事によっては心療内科を紹介してもらおうと一先ず掛り付けの小児科へ連れて行くことにしました。
Sちゃんの症状を話して一通り診察してもらった後、心療内科で見てもらった方が良いのではないかと小児科医に相談したところ、先生はうーんとしばし考え込んだ末おもむろに血圧を測りだしました。
「血圧も低いようだし、色々調べたいことがあるから数日程時間を下さい」
異常が認められる程の低血圧ではないが、昇圧剤で血圧を上げれば朝の症状は改善されるかもしれない。しかし、子供に昇圧剤を処方しても良いものか、問題があるかもしれないし他にも症例があるのか少し調べてみたい、というお話でした。
結局その日は胃腸風邪が流行っていることから整腸剤や感冒薬などの一般的な風邪の処方箋を出してもらい、
「薬が無くなった頃にまた来て下さい」
と言われて帰宅しました。
判明
『風邪薬で少しでも症状が改善されれば・・・』
淡い期待を持ってSちゃんの様子をうかがっていましたが、状態にはほとんど変化がありません。とにかく薬がなくなるのを待って再び訪院しようと思っていたところ、件の小児科医自ら電話が掛かってきました。
「もしかしたら起立性調節障害ではないか。昇圧剤を処方して改善された例もあるので来て下さい」
というお話でした。
早速『起立性調節障害』をネットで調べてみたのですが、まさしくSちゃんの症状とピッタリ。幸いにも早い段階で気づくことが出来ましたので重症化は防ぐことができたように思いますが、ネットにあった話の中には、精神的なものだろうと1年近く適切な処置を施すことができずに放置してしまった結果、回復に数年を要したというような事例もありました。
小児科医から処方してもらった昇圧剤は残念がらSちゃんの体質に合わなかったようで一度飲ませたきりで諦めるしかありませんでしたが、とにかく症状に名前がついただけでも大きな前進でした。
それまでは五里霧中の状態でどうしたら良いものか途方に暮れていましたが、言ってみれば【敵】の正体が分かったことで何かしらの対策を立てることができるようになったわけです。
そして、闘いが始まりました。
<< 続く >>
最終更新日:2010/02/17(水) 05:19:36
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