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マスターの独り言
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- 珈琲と大腸ガン
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【2010/05/21(金)】
[雑談]
先日、電磁波健康影響講座の管理人様より、『コーヒーやソフトドリンクは大腸がんリスクにほとんどあるいは全く関連しない』という情報のご紹介をメールにて頂きました。
【癌めーる】というメールマガジンの551号 (2010年5月12日)ニュース版に記載されていたもので、そのメールマガジンで紹介されていた情報は下記によるものです。
EurekAlert
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2010-05/jotn-cas050610.php更に、EurekAlertの記事は下記をソースとしています。
Journal of the National Cancer Institute, doi:10.1093/jnci/djq107
http://jnci.oxfordjournals.org/cgi/content/abstract/djq107v1上記の情報を簡単にまとめると次のようになります。
北米とヨーロッパの被験者731441人を6−20年間追跡した13の研究のデータを解析した。このうち大腸ガンになったのは5604人。
珈琲や紅茶、砂糖の入ったソフトドリンクの摂取量と大腸ガンの発症率には関連性が見られなかった。
なお、緑茶に関しては僅かに発がんリスク低下の関連が見受けられたが、緑茶を大量に飲用する被験者が少数であったため偶然の可能性がある。
被験者731441人の内、大腸ガンを発症したものが5604人(776.2人/10万対)というのは私の想像以上の高リスクです。ちょっと驚きました。
大腸ガンと肉食の割合には相関性があると言われていますし、日本での罹患率は40〜80人/10万対程度のようですから、恐らくは地域性や年齢など被験者の偏りが高い数値の原因となっているのでしょう。
さて、従来、日常的に珈琲や紅茶を摂取する人はそうでない人に比べ大腸ガンを含む消化器系の疾患のリスクが低くなるというのが言わば定説となっていました。それとは逆に珈琲や紅茶が何かしらの発癌リスクを上げるという研究もありました。
また、砂糖を多く含むソフトドリンク(ノンアルコールドリンク)は肥満の原因となる為、大腸癌のリスクを増大させると思われてきました。
今回の研究では珈琲や紅茶、砂糖を含むソフトドリンクの摂取量と大腸癌のリスクについては、殆どあるいは全く関連がないという結果が出たわけです。
現在は空前の健康ブームで、健康食品やそれに類する商品の広告を至る所で目にします。
いかにも効果があるような魅力的なフレーズで消費衝動を誘っていますが、所詮食品は食品。効能とか害とかは生理活性の面では表裏一体ですから、人体に対して明らかな効能があるものは当然ながら医薬品として薬事法の規制を受けます。
そのような事から健康食品として売られているものは殆ど効果が望めないものか、あったとしても医薬品として扱われない程度のものであるというのが事実です。
これらの点から、アルコールやタバコなどを除けば、日常的に摂取している食品に対し、明らかな効能を求めたり健康被害を心配したりするのは殆ど無意味であると言えます。
珈琲については効能はともかく、少なくとも大腸ガンのリスクには関与しないということですから、やはりそうした事柄を気にせず素直に美味しくいただくことが、心と身体に一番良いことだと思います。
最終更新日:2010/05/22(土) 05:33:45
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